

<左、宍道湖の夕日 右、宍道湖北岸の佐陀付近>
今回は出雲国で大社と称される2社について言及します。
出雲国には、東部の意宇地方に熊野大社、西部の杵築地方に出雲大社と、一宮が2社鎮座しています。
2011年、出雲大社は60年に一度の遷宮が、伊勢神宮の20年に一度の遷宮と重なり、神社めぐりの国民的一大ブームを招来したのは記憶に新しいところです。遷宮の費用は、「伊勢神宮」の550億円よりは少ないものの、80億円を要したというから、大変な額ですよね。新装なった本殿の千木や破風の「ちゃん塗り」、厚さ1メートルの檜皮葺も実に見事。
現在の出雲では、遷宮も終えて蘇った出雲大社の方がはるかに有名で有力ですが、かつては熊野大社の勢力がはるかに高かった歴史があります。勢力の変遷は政治勢力の移動に伴なうものです。
この勢力の移動は出雲の国譲りと連動していると思われ、すでに第145回ブログで言及しましたが、多少の補足もしてみたいと思います。