理系脳で紐解く日本の古代史

既存の古代史に挑戦!技術と交通インフラを軸に紀元前2世紀頃から6世紀頃までの古代史を再考する!

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

56 古代の帆船

古代日本で帆船は実用に供されたのだろうか 外洋を手漕ぎで進むのは体力的に厳しい。でも外洋をまたいで往来した証拠はあまりにも多い。こうしたことから、古代日本においても、外洋は帆船で航行したという説を唱える研究者が大勢います。しかし日本では、中…

55 準構造船(2)

前回の続きです。 舟形埴輪のフォルムよりもシャープで軽かった準構造船! 準構造船は、刳舟(丸木舟)を前後につないで長くした複材刳舟の両舷に舷側板をつけて深さを増し、積載量と耐航性を大きくしたものと定義されます。 20~30人が乗れた可能性があり、…

54 準構造船(1)

<一支国博物館の準構造船復元模型> 実は謎の多い準構造船 弥生時代後期、ないしは3世紀頃から現われたとされる準構造船について、実態はどのようなものだったのか考察してみます。 技術の発展段階による船の7分類(第52回ブログで言及)を再掲します。 …

53 丸木舟の製作と外洋航行を科学する

丸木舟の製作は困難を極めた! 縄文から弥生時代にかけて、丸木舟(刳り舟)は次のように製作されていたと想定されます。 単材の丸木舟を1艘製作するには、まず石斧で最低でも太さ1メートルくらいの巨木を伐り倒さなければならない。 その石斧ですが、旧石…