理系脳で紐解く日本の古代史

既存の古代史に挑戦!技術と交通インフラを軸に紀元前2世紀頃から6世紀頃までの古代史を再考する!

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

82 3世紀頃までの近畿のクニ・ムラ

第60回ブログで確認したように、最近の学説では、日本の水田稲作の開始時期は紀元前10世紀頃まで早まり、水田稲作は列島各地にゆっくりと拡散し、東北北部には紀元前4世紀、関東南部には紀元前3世紀に到達したと考えられています。 大阪湾沿岸、大和盆地、…

81 神武天皇陵と闕史八代の虚実

神武が実在した人物でないことは、これまで度々論じてきました。 しかし、『記・紀』の編纂時点では神武が日本の始祖とされていた、これは疑いようのない事実です。また7世紀後半に、畝傍山の周辺に初代神武の宮がおかれ、陵が築造されていたのは間違いあり…

80 神武東征(4)先住の神ニギハヤヒ

大和の先住者は出雲の勢力? 奈良盆地の東南部に位置する纏向地域では、高度な建物群遺跡が発掘されています。崇神・垂仁・景行という三代の天皇(三輪山三代)の拠点と考えるのが常識的ですが、大型建物の造りは出雲系の特色を残しており、古代出雲と政治的…