<鏡山頂上から虹の松原を望む(唐津市)>
<夫れ楽浪海中に倭人有り、分かれて百余国と為る。歳時を以て来り献見すと云ふ>。
これは『漢書地理志』に記された有名なフレーズですね。シナの史書における「倭人」という言葉の初出とされます。
多くの古代史本で、この一文を日本のクニの始まりとして採り上げ、「紀元前1世紀頃の日本が百余国に分立し、漢に定期的に朝貢していた」と解説しています。
それらの古代史本を思いつくまま挙げてみます。
〇 高校教科書 日本史B
〇 詳説 日本史図録(山川出版社)
〇 図説 日本史通覧(帝国書院)
〇 岩波新書 シリーズ日本古代史②ヤマト王権
〇 もう一度読む山川日本史
〇 一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書
他にも今人気のある百田尚樹、出口治明、佐藤優の各氏による著作など、枚挙にいとまがありません。
でも、ここでいう「倭人」は本当に日本列島人を指していて、しかも紀元前からシナに朝貢していたのでしょうか。定期的に毎年、貢物を満載した丸木舟を漕いで対馬海峡を渡っていたということでしょうか。