2020-01-01から1年間の記事一覧
紀元前2世紀頃から6世紀頃までの古代を俯瞰する場合、縄文時代からの気象と、その気象がもたらした影響を頭に入れておく必要があります。 現代人の私たちが目にする風景(地形)と明治時代より前の風景(地形)は別物です。 ましてや6、7世紀より前の地…
今回から数回かけて、日本列島に関する、その特異な地形、大陸からの過不足ない絶妙な距離、縄文海進の名残、点在する潟湖などについて掘り下げてみます。古代史を論じる場合には、これらを避けて通ることはできません。立ちはだかる自然そのものが古代人の…
<荒れる海> 前回のブログからの続きで、日本列島人の来歴を民族、人種の観点から紐解いてみます。 縄文から弥生への移行は平和裏に進んだ 最近の学説では、紀元前10世紀頃、水田稲作の技術が長江下流域の江南から九州北部と朝鮮半島南部に伝わり、日本では…
第27回のブログでは、3万年前の航海を再現する実験考古学について言及しました。ホモサピエンスが南西諸島方面から日本列島へと航海した謎を解くためのプロジェクトでしたね。 ここであらためて、日本人の祖先はいつ頃どこからやってきたのか、その歴史を、…
<水仙> NHK・BSプレミアムの人気テレビ番組「英雄たちの選択」を見ていて、少々気になったことを記します。 放映されたのは昨年4月24日で、タイトルは『追跡! 土偶を愛した弥生人たち』でした。
<福寿草> 日本の古代史を論考する場合、「伝播の力」を軽視すると大怪我をします。統治や征服などの政治的手段によらなくても、たとえ人が移住しなくても、細々とした交通路や粗末な交通手段さえあれば、チャレンジャーたちの旺盛な好奇心によって文化・宗…
<初日の出> 令和2年を迎えました。年始にちなんで暦について書いてみようと思い、正月早々いろいろと調べてみました。 古墳時代の初め頃の日本には「暦」といえるようなものはなく、四季の変化を感じ、春になれば種をまき秋になれば収穫する、また月のめ…